園長からのメッセージ 1月
冬らしい、乾燥した晴の天気が続いています。各地で起こる山火事のニュースも心配ですね。
新学期が始まって、インフルエンザB型にきょうだいが罹った、きょうだいの小学校のクラスが学級閉鎖、などの話が入ってきています。感染はやむを得ないですが、1時間に1度は水分を摂って喉を潤すことや、べーべー体操をすることなどで予防はできます。ぜひやってみてください。
今日は、親の喧嘩、喧嘩にならなくても空気が悪いことが子どもに与える影響について書いてみます。
親の不仲や家庭の空気が、子どもに与える影響について
「子どもの前では喧嘩をしないようにしている」
そう心掛けている方は多いのではないでしょうか?
言葉にしない不満、冷たい態度、張りつめた沈黙、無視、ため息など、
家庭の空気そのものは、子どもにしっかり伝わっています。
子どもは、大人が思っている以上に、周囲の感情や関係性を敏感に感じとっています。
子どもは親の不仲をどう受けとっているのか
親同士の関係が不安定なとき、子どもは次のように受け取ってしまうと言われています。
- 「自分が悪いのかもしれない」「自分のせいだ」
- 「何か言ったら、もっと空気が悪くなるかも」
- 「いい子でいなければいけない」
これは、大人から教えられたわけではなく、子ども自身が家庭と自分を守ろうとしてする、自然の防御反応です。
心や身体に出るサイン
家庭内の緊張が続くと、子どもには次のような変化が見られることがあります。
これらは性格の問題ではなく、環境に適応しようとする心身の反応であることが少なくありません。乳幼児だと、心拍数が上がるなど、ストレス反応が出るという報告もあります。
〈心の面〉
- 不安が強い、常に緊張している
- 失敗を極端に怖がる
- 自分を責めやすい、必要以上に謝る
- 人の顔色を過剰に気にする
- 気持ちを言葉にするのが苦手になる
〈行動の面〉
- 園や学校で「いい子」を頑張りすぎる
- 大人に合わせすぎる、自己主張ができない
- 家では荒れるが、外では我慢している(またはその逆)
- 些細なことで怒る、急に泣く
- 甘え方がわからない、急に赤ちゃん返りする
〈体の面〉
- 腹痛や頭痛を繰り返す
- 食欲が不安定になる
- 寝つきが悪い、夜中に目が覚める
- 朝起きづらい
- 爪噛み、指しゃぶり、チックのような動きが見られる
〈学び・集中〉
- 集中が続きにくい
- ぼーっとする時間が増える
- 音や刺激に敏感になる
- ケアレスミスが増える
喧嘩をすること自体が問題なのではありません
誤解してほしくないのは、親が意見の違いを持つこと自体が悪いわけではないということです。
家の空気がピリピリしている状態は、子どもの心身に大きな影響が出ることが多くの研究で確認されています。喧嘩後に続く緊張感が続く家庭環境が、子どもの不安や抑うつなどの問題と強く結びつくそうです。
例えば影響が大きくなりやすいのは、
- 大声や威圧的な言動が続く
- 無視や冷たい態度が日常化している
- 子どもを味方につけようとする
- 喧嘩のあとに説明や修復がない
子どもにとって家庭は「安心できる基地」
子どもにとって家庭は、安心して力を抜ける「安全基地」です。わがままを言うのも、家では王様お姫様なのも、心を解放できているからです。完璧な家庭である必要はありません。喧嘩がまったくない必要もありません。
ただ、子どもも毎日外の世界で緊張したり、我慢して傷ついたりしています。言葉にならない葛藤を抱えています。その修復をするのが家庭です。家庭でも我慢したり、不安が強かったらどうでしょう?
想像してみてください。
子どもの心身を守れるのは親御さんだけです。
ケンカのあとにちょっと工夫を
子どもの前で険悪な場面があったあとに、短く一言フォローするだけでも違います。
- 「さっきは声が強くなってごめんね」
- 「大人の話だから、あなたは心配しなくていいよ」
- 「もう解決したから大丈夫だよ」
- 「あなたのせいじゃないよ」
その一言が、子どもの心の負担を大きく減らすことがあります。
完璧な人はいない!
子育ては、いつも余裕をもってできるものではありません。
みなさまがしていることは子育てだけでなく、仕事も家のことも、パートナーのことも。
家庭の事情や気持ちが揺れる時期、、いえ、一日の中でも揺れる時間は、誰にでもあります。それが人間だし、完璧な人はいません。なんでも話せる家族、だからこそ意見の食い違いから強い口調になってしまうこともあるでしょう。もちろん、喧嘩なんてしたことないという方もいらっしゃるかも。
人は支え合うものですから、もし誰かに相談したい!話を聞いて欲しい、という時にはどうぞ頼ってください。お子さんの様子で気になることがありましたら、どうぞご遠慮なく幼稚園にご相談ください。


